前回の続きです。
4日目
なんとなく勝手が掴めてきたような気もする4日目。
最初はぜんぜん聞き取れなかったニュージーランドなまりの英語が少ーーーしだけわかるときがありました。
例えば、カタカナで表すとしたら、
- share(シェア/共有する)は シィーア
- hat(ハット/帽子)は ホット
- ears(イヤーズ/耳)は イース
- Rex(レックス/人の名前)は リックス
のような感じでした。
今日の遊び
室内では、白い画用紙に四角く切ったカラー画用紙を貼ってキャタピラー(いもむし)をつくるアート制作を行っていました。

ソファーコーナー。
このソファーコーナーには、以下のものが用意されています。
- 赤ちゃんの人形
- ぬいぐるみ
- ベビーベッド
- 木製ゆりかご
- ベビー服
- 服を入れるボックス
- 木製の椅子
- 小さいテーブル
- ままごと用の食器類
- ブランケット
- クッション
- カーペット
どれも十分な数と充実した種類で、遊びに支障がないように設定されていました。
ここでおままごとをしている子たちもいたし、絵本を持ってきてここでくつろぎながら読んでいる子もいました。
こういう、リラックスできるスペースと時間がたくさんあるのがすごく良いですよね。
ふと「こういうのって個人の幸せを大切にしている国の文化だな」と感じました。
ニュージーランドは本当にウェル・ビーイングを大事にしている国で、こういう文化を日本も見習っていくべきだと思いました。
“「ウェルビーイング」(well-being)とは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉です。1946年の世界保健機関(WHO)憲章の草案の中で、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます(日本WHO協会:訳)」”(https://jinjibu.jp/keyword/detl/885/ から引用)

チョーク入れ。
このチョーク入れは、テラスの手すりそばにかけてあるかごに入っていて、この下のコンクリのところに落書きができるようになっていました。
プラスチックのブロックやビー玉、木のブロック、木のレール、パズルなどもよく使われていました。
おやつの中身
日によって以下の果物・野菜の種類から3〜4種類がおやつで出ていました。
- バナナ
- リンゴ
- オレンジ
- キウイ
- ニンジン
- キュウリ
- レーズン
午前中のおやつは、トースト(ジャム、マーマイト、マーガリンの3種類)のみ固定、果物は日替わり。

午前中のおやつは数種類のトースト&果物。
ちなみにマーマイトというのは、こっちではメジャーなペーストです。

午後のおやつはクラッカーorビスケット&果物。
午後はクラッカーもしくはビスケットが固定で、あとは日替わりの果物。
食べている途中でお迎えが来てしまったら、手前の紙袋に入れて持ち帰っていました。
ランチは各家庭で用意

子どもたちが家から持ってきたランチボックス。
ランチは各家庭で用意することになっており、毎朝家から持ってきて、園の冷蔵庫で保管しておきます。
そしてお昼の時間が近づいたら、キッチン担当の先生が冷蔵庫から出して並べてくれます。
もし家庭からのリクエストがあれば、電子レンジで温めて出していましたし、カットが必要なフルーツは切って出していました。

各テーブルに置く、ゴミ入れと使ったカトラリー入れ。
ランチのときだけ、それぞれのテーブルにゴミ入れと使い終わったカトラリー入れを置きます。
(午前・午後のおやつはそれぞれのお皿に果物の皮などを置いておけるので必要がない)
そして今日になって気づいたのが、午前・午後のおやつは基本的に手で食べられるものしか出していないということです。
ランチもわりとそういうものが多いかもしれません。
ランチボックスの中身は、
- サンドイッチ
- パン
- ハム
- ウインナー
- クラッカー
- クッキー
- いちご
- ニンジン
- プチトマト
- キウイ
- みかん
- リンゴ
- ヨーグルト
- ポテトチップス(小袋の)
こんな感じの、シンプルなものをいくつか入れている家が多かったです。
“料理してある”風の中身はとてもレアでした。
(韓国系のお家は海苔巻きを、中国系のお家は麺を入れていましたが、それくらいかもしれません。アジアとオセアニアの食文化の違いを感じました)
子どもたちはカトラリーは持参せずに、必要な人だけ園のものを使っています。

テーブルのそばに置かれたハサミとゴミ箱。
スナックの袋などを切ったりする用にハサミとゴミ箱も置かれていました。
変わりやすい天気の対応

帽子入れ。(大胆に靴が入ってますが…笑)
紫外線の強いニュージーランド。
午前中は日差しが強かったので、帽子入れを園庭の出入り口に置き、帽子を被っていない子には取ってくるように伝えていました。
大きいたちは、
“Sun coming!”
と言いながら自主的に帽子やフードを被っていました。
午後から曇ってきて、そのときは帽子もフードもなしで外で遊んでいました。ですがその後に天気雨が降り出したので、先生が
“Covering plese!” (頭を覆って!)
と声を掛けて、それを聞いた子どもたちは帽子・フードで雨をしのいでいました。
午後の集まりの活動(音楽)

左の白いボックスは、中に楽器を収納できるようになっています。
今日の午後の全体活動は音楽でした。
画像の左にあるように、いろんな楽器があり、それぞれ好きなものを選んで使っていました。
みんなで輪になって、ABCソングやティラマソングという歌をうたいながら、楽器を鳴らして楽しみます。
面白かったのが、ウクレレ型のただの木の板を選ぶ子もいて、エアギターのような感じで参加していたことです。
歌だって、歌いたければ大きな声でうたってもいいし、口ずさむだけでも良いし、照れくさかったら楽器だけを鳴らしてもいい。先生たちは何も強制しません。ただ一緒に笑顔で歌うだけ。
みんな最初は座っていたのですが、だんだん気分がのってきたのか立ち上がり出して、最終的には全員体を動かしながらダイナミックに演奏していました(笑)
それを見ながら、私はニュージーランドの子どもたちが純粋に音楽を楽しめている姿に感動してしまいました。
日本の園でよくありがちな強制する歌や技術やスキルを追い求める音楽ではなくて、子どもたちが本当に「楽しむ」「親しむ」ことに重点が置かれているのがとても良いな、うらやましいな、と思って…。
どうして日本の園(小学校とかもそうですよね)は子どもたちに歌を大声でうたわせることに躍起になっているのか、私には本当に理解できません…。
何十年も前から変わっていない保育・教育のあり方が見直される時代になってほしいと心から思いました。
ありがとうございました。
5日目に続きます。