海外のスーパーなどで見かけるPepper,Capsicum,Paprikaの文字。
「これをこう呼ぶの?」と不思議に思いませんか?
違いをまとめました。
国によって異なる呼ばれ方と意味
かつて黒いダイヤと言われたPepper(この場合はコショウのことですが)、国によってかなり異なる呼ばれ方・意味が浸透しています。
イングランド・オーストラリア・ニュージーランド
- Pepper ピーマン
- Capsicum パプリカ
- Paprika パプリカパウダーのことのみを指す
アメリカ・カナダ
- Pepper ピーマン、パプリカ、コショウ
- Capsicum ☓
- Paprika パプリカパウダーのことのみを指す
ハンガリー・ドイツ・オランダ
- Pepper ☓
- Capsicum ☓
- Paprika パプリカを含むトウガラシ類全般
日本
- Pepper コショウ
- Capsicum ☓
- Paprika パプリカ
国によってここまで違う+Pepperと名のつくトウガラシ類の種類が多すぎることにより、画像検索にかけてもこんな感じですね。
<Pepper>
<Capsicum>
<Paprika>
ピーマンとパプリカは同じものか別のものか
ここで新たな疑問が発生しました。
そもそもピーマンとパプリカは同じものなのでしょうか?
農林水産省のサイトによると、近しいけれど別のものということらしいです。
“パプリカはナス科トウガラシ属の植物で、ピーマンやトウガラシ、ししとうなどど兄弟関係にあるものです。果実は大きく肉厚で甘みがあり、赤や黄色、オレンジ色などカラフルな色合いが特徴です。一般的にオランダからの輸入が増えてからパプリカ(オランダ語でピーマン)と呼ばれるようになったようです。”
ハンガリー語ではないのか…?と調べてみたら、ハンガリー語でもオランダ語でもドイツ語でもPaprikaはこの系統のトウガラシ類全般のことを指すらしいです。
じゃあこれも国によっては区別していないということなのか…?
ちなみに“ピーマン”はトウガラシという意味のフランス語だそう。
この一環で、おなじみの“ペペロンチーノ”はイタリア語でトウガラシという意味だったと初めて知りました。
まとめ
カナダではみんな普通にパプリカのことをPepperと呼んでいたのにニュージーランドに来たら突然Capsicumという単語になっているので不思議に思っていた謎が解けました。
もともと英語ですらなかったとか、トウガラシの学名にCapsicumとつくとか、他にもBlack Pepper, White Pepper, Bell Pepper, Red Pepper, Green Pepper, Sweet Pepper, Chilli Pepper, …と区別があるとか、想像以上にPepperの奥が深かったです。